私たちが住まう住居で使われている建築資材は多岐にわたります。

快適な住空間を構築するためには、それぞれの役割に応じた資材があります。

壁紙の向こうにはどのような資材が使われているのか。
床の下は?天井の上は??

そんな疑問点にお応えすべく、「資材を知ろう!」をシリーズでお届けします。

 

1回目の今回は、住居やビルなどで多く使われている「石膏ボード」についてです。

 

石膏ボードは、現在の建物に多く使用されている資材です。
住居の壁に多く使われています。

 

そもそも「石膏」とは「せっこう」と読み、鉱物の一種です。
骨折したときに、部位を固定するのにつかわれるギブスや、
学校の黒板に文字を書くときに使われるチョークも石膏から使われています。

 

石膏ボードは、石膏を加工して板状にし、特殊な紙で包み込んで製造されています。

 

壁材として使うことで、隣室する部屋との防音性や防火・耐火、断熱性能を併せ持ち、1つで4役をこなします。
特に火災発生時には石膏ボードに含まれている水分が蒸発することにより延焼を防ぐ効果があります。

 

石膏ボードの特徴として、面の力には強いことがあげられます。
石膏を包み込む紙の繊維と石膏が結合するため、壁や天井に使われて建物の構造にとっても有効です。

 

弱点としては、「点には弱い」ことがあげられます。
石膏は鉱物のため、穴を開けるとボロボロになります。
クーラーなどを設置するときは、アンカーと呼ばれる特殊なネジで固定する必要があります。

 

ボードには、9.5㎜、12.5㎜、15㎜など厚みが多岐にわたり、住居では9.5㎜と12.5㎜サイズが主に使われています。
準耐火地域など、行政によって指定されている地域においては、耐火および防火性能に優れた強化ボードが使われることがあります。
水回りには耐水ボードを使用するなど、用途に応じたボードがあります。

 

近年の建物には石膏ボードが多く使われ、私たちの生活には欠かせない資材となっています。